HOME › しまのみ「はしご酒フェア」in国際通り屋台村(沖縄県)開催レポート
ちょうど記事をお読みの頃に、心はもう週末を迎えたというみなさま、今週もお疲れさまでございました。
そうです、週末です。せっかくならそんな時、九州・沖縄のお酒を愛する「しまのみ」なら、島にちょっとお酒を飲みに、ときめく心(と財布)だけカバンに詰め込んで、浮かれて足を伸ばす週末小旅行に出かけてしまいます。
例にももれず敢行した、今回の島呑みを楽しむ島旅は、泡盛の“国”、沖縄へ。昼下がりに那覇空港に到着するなり直行したのは、しまのみ厳選のお酒を揃える国際通り「屋台村」。お昼から陽気にオープンする屋台村は、日中から多くのお客さんたちで賑わいます。そこでは沖縄らしく泡盛と、沖縄だけど焼酎、ジン…と、イロイロ飲んで、食べて、明るいうちからとってもイイ気分に。さらに、個性派の泡盛マイスターたちによるアツくマニアックなナビゲーションにより、グイグイ進んだはしご酒は、女3人、気がつけば5軒を数えてしまいました。
※以下、登場するメニューは2023年1月末時点提供のものです。
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●REPORT
しまのみ ライター
書籍、広告等を手がける福岡の編集・ライター。特技は九州の旅と街歩き、酒場巡り、暮らしにまつわる執筆。
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●NAVIGATE
泡盛マイスター・
「泡盛の女王」2016年度 女王
2016年、沖縄と泡盛の魅力を伝える「泡盛の女王」として活動。食とお酒、資格を愛する美しき二児のママ。
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●NAVIGATE
泡盛マイスター・
国際通り屋台村
「島酒と肴(しまぁとあて)」店長
兵庫県出身、泡盛と出会い沖縄移住を決めた「島酒と肴」店長。泡盛マイスターこだわりのお酒を日々提供。
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今回のはしご酒、1軒目は琉球ネオ酒場「ららら」に。看板メニュー「牛レバー刺し」をはじめ、牛、鶏、馬などの肉刺しがとにかく推しのお店には、昼下がりであることを忘れるほどの妖しくきらめくネオンの下、肉刺しをアテにほろ酔いはじめる0次回組の姿がちらり。エコノミークラスからの解放、沖縄に辿り着いた開放感から、早速シュワっと1杯飲みたくなった旅気分に合わせて、熊本・球磨、高田酒造場さんの5代目女性杜氏が造る樽貯蔵の米焼酎「Oak Road(オークロード)」をソーダ割りでチョイス。楽しみな夜ご飯に向けて、まだまだお腹は空けておきたいここでのアテには、今後メニュー入り濃厚だという「島豆腐と沖縄県産ワタガラスのチーズバター炙り」を軽めにいただきました。「ワタガラス」とは沖縄版の酒盗だそうで、特産品でもあるカツオの内臓を塩辛にしたものだそう。
私、実はこれお湯割りでしか飲んだことなくて。
ソーダ割りだと全然違いますね。今回はちょっと喉も乾いてて、絶対ソーダ割り!ということで注文してみましたが、お二人は初めて飲んでみるお酒って、どうやって飲み方を決めてますか?
好みにもよるけど、華やかな香りのお酒、とくに香りがいい樽貯蔵のものなら、まずは炭酸でふわっと飲みたいです。このお酒はスッキリともしてるし、なおさらスカッといきたい感じ!でもお湯割りでも美味しいかな?
私も同じこと言おうと思ってました(笑)お湯割りは湯気に乗って、お酒本来が持ってる香りをよく引き立ててくれるんですよ。なので、香りが特徴的なものほどお湯割りで楽しみたいところ。にしても、ワタガラスの磯っぽい風味が、樽からくる甘い香りを引き立たせてて美味しい!島豆腐も食感がしっかりしてて塩味もあるから、お酒、進んじゃいますね~!
5種類の樫樽で貯蔵・熟成
させた原酒を、
熟練の職人
がブレンド。
高田酒造場
(熊本・球磨)
琉球ネオ酒場「ららら」
営業時間 / 12:00 - 24:00
定休日 / 不定休
電話 / 080-1760-5993
Instagram / @neo_lala
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「沖縄でおでん?」お酒の恋人・おでんにも、実にさまざまな地域性があり、それは旅人がお土産や名物を求める楽しみと同じくらい、酒好きに旅情を強く感じさせてくれるキラーメニューです。実は、沖縄のコンビニおでん消費量は日本一らしく、沖縄には、県民のソウルフード「琉球おでん」なるものがあるらしいです。確かにもずくやテビチなど沖縄ならではのネタが見えて、思わずそそられた2軒目。吸い寄せられるようにおでん居酒屋 泡盛・焼酎「沖らく」にピットインです。おでんはさることながら、沖らくは選び抜いたこだわりの泡盛が飲めるお店としても知られているそうで、お店渾身の泡盛、山川酒造さんの古酒「長寿伝説ゴールド」には「揚げなすの肉油味噌のせ」を添えていただきました。そして、古酒を育てる伝統の「仕次ぎ」で造られた「長寿伝説ゴールド」が、マイスターたちのプロ心に静かに火をつけてゆくのでした…。
…だいぶ香りが変わりましたね。もうこんなに、甘く香ってる。
しっかり寝かされた古酒が仕次ぎによって保たれてるんだな、ってことが味にめちゃくちゃわかります。
さすがお二人…本当に今、マイスターと飲んでるんだなって、すごい感じました(笑)確かに最初より、香りが甘い気がします。
ほら、また甘い香りになってきてます!きちんと寝かせた古酒って、角が取れてまろやかになって、空気に触れると香りが変わるんです。30分後、1時間後でもまた味が変わると思います。それがまた酒器に移ると、外に出ることによって化学反応が起きて香りが変わるんですよ。時間と一緒に変化を楽しめところが、古酒の持ち味。
あとカメで寝かされてるところもポイントですよね。カメで寝かせたお酒は、バニラやカラメルのような華やかな香りが断トツで感じられます。氷を入れると米のキレ部分が出てくるので、揚げなすと肉油味噌の油味とよく合うかも。料理と一緒ならロック、お酒が主役ならストレートで!
琉球王朝時代から伝わる熟
成方法「仕次」で
仕上げた、
超限定本数発売の甕貯蔵
古酒。
山川酒造
(沖縄)
おでん居酒屋 泡盛・焼酎「沖らく」
営業時間 / 12:00 - 24:00
定休日 / 水曜日
電話 / 070-3800-8543
Facebook / 国際通り屋台村 沖らく
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「沖縄ってシメにステーキ食べるらしいですね」。ライトな県人あるあるを二人にぶつけると「シマらずに結局ツマミになる」「一回、途中でコンビニにおにぎり買いに行って食べます」など、シメではなく、長くお酒を飲み続けるためのマイロジックを披露してくれました。ちなみに私の技は「夜中12時ごろに一度カルピス酎ハイを飲むと復活する」です。ここまで酒呑みにも筋が出てくると、なかなか手が伸びなくなるお酒があります。そう、初々しい時代をともにしたリキュールです。
そろそろしっかりお腹が空いてきたころ、通りすがりに見えた“鶏からあげ”の文字。躊躇なく座した、鶏からあげとジャガイモのお店「チキンバロン」。注文したのは唐揚げではなく「自家製つくねのコロコロアヒージョ」と、鹿児島・東酒造さんのリキュール「Little Kiss 紅茶 & 珈琲」。一度、心に決めていても、心惹かれるものをふと選び取る。酒呑みになっても、いつでも女は気まぐれです。
リキュールって、本当に飲まなくなりましたよね。でもね、私は最近一周して、またリキュールを飲み始めたんですよ。そのきっかけが、このリキュール。というのも、甘さがかなり控えめで、それでいて鹿児島県産、こだわり素材の紅茶と珈琲の香りがとっても良くて。しまのみの取材で初めて知ったお酒なんですが、これはマイコレクションに仲間入りしました!店長さんのおすすめは、紅茶は牛乳割り、珈琲は豆乳割りだそう。お好みでどうぞ!
確かにリキュールをずっとお休み中の私たちでも、このお酒ならいいですね!でも度数は14%だから、割ったら市販のビールと同じくらい。飲みごたえもあるけど飲みやすくて、アヒージョ同様、すぐなくなっちゃいそう(笑)
どっちも香り、すごくいいですね!もっと甘いかなと思ってたんですが、しっかり茶葉や珈琲の香りがしつつ、スッキリした飲み口なので、もしかしたらストレートでもイケるのかも。こんなに素材の香りがしっかりしてるリキュールって、なかなかないです!「紅茶」はあったかいお茶で割ったりしても美味しいのかも。沖縄のお茶なら、さんぴん茶と合わせてみたいです。
焼酎をベースに鹿児島の特産
品を生かした
クラフトリキュ
ールLittle Kiss(紅茶)と
Little Kiss(珈琲)
東酒造
(鹿児島)
鶏からあげとジャガイモのお店「チキンバロン」
営業時間 / 12:00 - 24:00
定休日 / なし
電話 / 080-3511-0364
Instagram / @chikinbaron
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気まぐれで忘れかけていた唐揚げのことを思い出したのは、隣のお店からプンプンといい香りがしてきたから。そろそろ日暮れも近まるころ、そんなこんなで見つめていたお店から顔を出した、店長のたーしーさんから優しく手招きされた我々は「唐揚げ & ビール」、忘却禁止の名コンビを、沖縄バル料理と南国サワーのお店「ゑーさいん」へとお迎えに行きました。女心を知ってのことか、梅肉をわずかに忍ばせた甘酸っぱく柔らかく、ジューシーな定番メニュー「やんばる若鶏の塩唐揚げ」に、この街で造られている「浮島ブルーイング」のクラフトビールを黙って出してくれた店長。言わずもがな察する男気に、脱帽です。さぁ、ちょっと遅くなりましたが、沖縄の旨いビールと旨い唐揚げ、心していただきます。
大正解。この黄金コンビ、一杯目はおろか、シメでもイケそう(笑)唐揚げも浮島ブルーイングさんのビールも、じゅわ~っと沁みます…。お、リサさんは「仲村渠(なかんだかり)ウィートX」に、ミユキさんは「久高島ヴァイツェン」ですか。沖縄の島々のストーリーから着想を得た、どちらも面白いビールですよ!
そうそう~。噂の浮島さん、すごく気になってました。古代米を使ってるんですね、私はビールにすごく詳しいわけじゃないから、だからこそ地ビールを選ぶのが好きで。そのお酒のストーリーに惹かれて買うことも多いです。ビール、ものすごく柔らかくて優しい味わいです!麦の香りもしっかりする。ドライだったので食事にはピッタリかも、唐揚げともすごく合いました。暑い日の沖縄なら、なおさら最高でしょうね~!
久高島産のハダカムギを使ったビールなんですね、ちょっとバナナにも似たまろやかなフルーティーさが、唐揚げの旨味と相性抜群!同じ麦芽とホップを使ったビールでも、産地や造り方でまったく違う味になるのに、最近ではコリアンダーとか変わり種の素材を入れた風味豊かなものがたくさん出てきてて、ビールって本当に面白い。
地域の物語を素材に
「ビールを巡る
冒険
」造りに挑む、ブル
ワリー自慢
の6銘柄
を、しまのみだけの
特別な
セットにしま
した。
浮島ブルーイング
(沖縄)
沖縄バル料理と南国サワーのお店「ゑーさいん」
営業時間 / 12:00 - 24:00
定休日 / 水曜日
電話 / 090-1944-5529
Facebook / 沖縄バル ゑーさいん
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近年、感染症がかれこれ3年以上も世界を覆い、自宅で小さく飲む時間にも、すっかり馴れっこになっていました。あんなにたくさんお酒を飲んでいたのに、なぜか一杯以上は“要らない”毎日に。「不要不急」という言葉を前に、お酒と酒場はその境界線で彷徨い続けましたね。ですが、お酒には何より人や街、足運ぶ時間や風が必要だということが、お酒を愛する人々の胸に刻み込まれた、大切な時間でもあったのかもしれません。「わざわざ行って、人に会って、風に吹かれて、誰かと呑みたい」。そんな思いを伝えるべく生まれた「しまのみ」で出会った、とっておきの離島のお酒、五島つばき蒸溜所さんの「GOTOGIN(ゴトジン)」を最後に一杯、リサさんが店長を務める「島酒と肴(しまぁとあて)」で、酔いに乗じてエモーショナルに乾杯を!
パインのドライフルーツ、高知県産の柚子ピール、オレンジピール入りのチョコレートなどを合わせたおつまみと合わせて、早速どうぞ。ストレート、ロック、ソーダ割りはもちろん、香りが開くお湯割りで今日は呑んでみてください。ミユキさんはそういえば、ジンの香りを嗅ぎ分けたくて、アロマ検定を取ったらしいですね(笑)
そうなんです(笑)自由度が高くて、地域性が出やすいジンにハマっちゃって。中には、牡蠣を使った広島のジンもあったりするんですよ。ゴトジン、すごくフルーティーで華やかですね!その中に、爽やかな海の香りを感じるというか…
椿の花をキーボタニカルに、17種類20原酒をそれぞれ蒸溜、ブレンドしたジンだそうで。蒸溜場の目前は、本当に綺麗な海が広がっているみたいなんです!私はこの後、取材でお邪魔します。
そうそう、離島のお酒って、不思議と海のニュアンスを感じることが私も多くて。今度、宮古島から新しいジンが出るようで少し飲ませてもらったんですが、どこか近いニュアンスもありましたね。風土を感じられて、風景のイメージが膨らんで、飲むとそこに行きたくなる感じ!ゴトジンは、飲んでてすごく楽しいジンだと思います。
五島を象徴する椿の花をキ
ーボタニカルに、
クリアに
抽出されたエッセンシャル
アロマ
20種類で調和させ
た、島の風景を語り出す
ク
ラフトジン。
五島つばき蒸留所
(長崎・五島)
泡盛と沖縄料理の店「島酒と肴(しまぁとあて)」
営業時間 / 12:00 - 24:00
定休日 / 火曜日
電話 / 080-4319-0013
Instagram / @shimatoate