伸びやかな海の水平線、温暖な気候が育む太古の森、時と波が象った岩礁など、大自然の美しい造形に満ちる鹿児島県・種子島。
「世界で最も美しいロケット発射場」「鉄砲伝来の地」「サーフィンの聖地」などでも知られる、人寄せる島の魅力とは。
透き通るエメラルドグリーンの海に周囲を360度囲まれる美観に恵まれる環境下で、その海岸線に位置することから「世界一美しいロケット発射場」と称される「種子島宇宙センター」。
日本で唯一存在する広大なロケット発射場から見上げる空には、地上から力強く旅立つ衛星の姿を時折、捉えることができる。また、街明かりの影響を受けにくい島は、満天の星空を眺めることができるスポットとしても有名。地上に迫るようにかがやく星々が、無限の天体の広がりを教えてくれる場所だ。
種子島の海、それは美しいだけに飽き足らず、人々を引き寄せ、楽しませ、心打つスペクタクルを見せる場所である。
「日本の水浴場88選」の一つにも選ばれた浦田海水浴場をはじめ、シーカヤックやダイビングなどのマリンスポーツが一年中楽しめる遠浅の美しいビーチに加え、サーフアイランドでもある島には、鉄浜（かねはま）海岸などの絶好のサーフポイントも点在。また、時をかけて海が作り出した巨大な海蝕洞窟、千座の岩屋のほか門倉岬など景勝地が密集する島は、海に癒され、愛でる人々の心を捉えている。
優良な海鮮を育む黒潮の影響を受ける海、海岸が隆起して生まれたことからミネラル分を含む土壌、そこに広大に耕された田畑に恵まれる種子島は、食の楽しみに溢れる美食の島である。
全国的にも有名なトビウオ、ナガラメ（トコブシ）をはじめ、伊勢海老、ゾウリエビ、アサヒガニなど、内地では入手が難しい高級な海鮮。古くに琉球王朝から島に伝えられた「さつまいも」である安納いも、種子島紫いもなどの農産物、歯ごたえのある肉質と深い旨みが特徴のインギー地鶏などが常時、島の食卓を華やかに彩っている。
